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ひざ関節の動き 前方

ひざ関節を曲げてみました。

ひざに関しましてはその不可解さは理解が簡単です。

ひざ関節は一次方向にしか曲がりませんが、正座が出来る、つまり足を二つ折りにすることができるという特異な姿勢を取れることが特徴です。

つまり、ひざの関節がひとつの支点で曲がる単純な構造の関節であれば、当然足を二つ折りにすることはできないからです。

では関節が二つあるのかといえば、もちろんそれはありえません。関節はひとつです。だだその動き方に秘密があるのです。
つまり、ひざから下の骨は軟骨の上を滑って動き、更に、ひざには「さら」という部分もあ、それらが不連続で動くため、複雑な動きとなっているのです。
それは上の動画をゆっくりと何度も動かしてみれば自ずと理解ができると思います。

また、ひざ関節の特徴のひとつに、ひざ頭の変形があります。
これは、足を伸ばしたときは、ひざ頭は平坦に引っ込んでいますが、90度曲げると鋭く突き出し、更に正座をするとひざ頭は平坦になります。
このボーンシステムではこれを極力忠実に再現するために努力をしました。

さらに関節を曲げた際に出来るシワにも特徴があります。

よく観察をして頂ければ分かることなのですが、ひざ関節は椅子に座った状態、つまり足を90度に曲げた状態ではほとんどシワは出来ていないのです。
しかも、そのシワの位置や方向にも特徴があります。決して関節に対してシンメトリーではないのです。

私のボーンシステムでもこの点に注意を払って設計を致しました。

細かいところでは、ひざ頭の上部に出来るエクボも私にとっては重要な変化と考えて再現に努力しました。

それから意識をして頂きたいことは、直立した際は膝頭の上部左右にエクボができます。これも私にとっては必要不可欠なシルエットです。

なお、正座のようにひざを最大にまで曲げた際にふとももとふくらはぎの肉が左右にはみ出る状態はボーンに配したモーフィングで再現しています。

一見簡単そうに見えて実は複雑怪奇な関節。それがひざ関節です。