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肩の動き 前面
肩関節を回してみました。
ご覧のように肩及び大胸筋の筋肉を再現しようとする努力がみえると思います。当然、大胸筋の上にある乳房も動いております。

以前、この動く胸を見て変だと感じた方がいらっしゃいましたが、胸は現実として動きます。ただし、このように背骨を固定して動くような状況はあまり自然では見かけませんのでなんとなく「動きすぎ」のような感を受けてしまうようです。

一方で、肩関節の難しさはなんといっても腋の下の形状にあると思います。
それは腕を左右水平にしたときは横を向き、前に出したときは前を向き、さらに下に下ろすと下を向き、上に上げると腋 の下は前を向きます。

なんと不思議な「腋の下」でしょう。

これに加えて妙なのは、腕を下ろしたときにできる脇の下の折シワです。
一般的なボーンですと、腕を下ろすとその折シワはとんでもなく高いところに出来ます。
それは、ちょうどホースを折ったような感じて腕のサイズの半分くらいのところに折りシワができてしまうからです。

このボーンシステムでは大胸筋と大円筋(広背筋)を再現することによりそれを自動的に修正してあります。

また、腕を水平から下におろすと肩の高さはさがります。これも肩関節の妙ですね。




妙(不可思議)?怪?

妙と言えば、実はとてつもない妙が肩関節にはあるのです。それはもう『怪』と言ってもいいくらいの妙が…。

ご存知の方も多いとは思いますが、一般的な3Dボーンでは腕を左右水平から前方へ出すときと、腕を下ろした状態から前に出すのでは肩の形状が異なってしまうのです。
つまり、水平時に手のひらを下に向けていれば腕を前に出したときにも手のひらは下を向いていますよね。
しかし、水平から腕を下ろすと手のひらは体を向きますよね。そしてその腕を前方に出すとどうなるでしょうか? 手のひらは「前にならえ」状態で両手のひらが向かい合うような形になっていますよね。
前記の要領で腕を前に出したときは手のひらは下を向いていたはずなのに……。

ちなみに、このボーンシステムではBoneを直接動かしてもこのような矛盾か発生しません。


基本的にこれは肩のボーンだけを単純に動かしているだけで、特別細かい設定をしているわけではありません。すべてボーンによる三次元変形によるものです。
ちなみに、この3年間でもっとも時間を要した個所でもありますが、それでもまだまだ不満足ですね。(涙、涙)

なお、細かいところでは、腕を下げた時、腕の肉は前後に潰れております。この部分だけはボーンではなくモーフィングのプラグインを組み込んであります。