クイーンオブトリプルアクセル 浅田真央選手 バンクーバー オリンピック 銀メダル記念

仮面舞踏会 3D再現計画 製作日記

当方、諸事情(生活苦)により半年間ほどBaji's Boneの製作を中断しておりましたが、ようやく再開することになりました。

ついでに先日行われたバンクーバー・オリンピックでの浅田真央選手の演技を再現することにしました。

題して、『クイーンオブトリプルアクセル 浅田真央の仮面舞踏会 再現計画』

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ちなみにBaji's Boneの開発はLW版はすでに完成しており、今年は次のステップを考えております。

スタート 2010年 3月 12日  6月28日更新

モーションデータUP  8月 10日

製作過程
1900 〜 2960
重い。

さすがに3000フレームにもなるとエンターが重くなります。

まあ、この辺でよいでしょう。(汗、汗)

こうしてみるとやはりいいかげんなポージングではだめなようですね。

調整を行って、いよいよレンダリングを開始しようと思います。

2000 〜 2500
一難さってまた一難。
ビールマンが終わったと思っていたら、スパイラルシーケンスの中にもビールマンが堂々とありました。

こんなの人間業ではありませんね。

技術的なことを。
背骨は一般的な4節で構成されています。
しかし、それでは十分なクオリティを発揮できませんので、胸から下、骨盤から上の2節を内部処理で4節に処理してあります。
それでもこのポーズはきついですね。

1000 〜 1899
次の30秒間です。
出ました。ビールマンスピン。
難敵です。(笑)

さすがにこのポーズは適当に作成しても無理ですね。
人体関節の稼動する限界値を超えていますものね。いいかげんにポーズをつけてもやはり破断してしまいます。

映像を見ながら、理論的に解釈して再現してみました。というか、これはさすがにフルモードに切り替えながら再現をしました。

結果、「ハイパー」ビールマンスピンの再現になんとか成功したようです。
余談ですが、マップは頭と手の指以外には使用していません。完全デフォルトです。

130 〜 999
まずは最初の30秒間です。

頑張った甲斐があってそれなりにスケートに見えます。
いやあ、トリブルアクセル。成功してよかったですね。

関節の方は、この程度ですとなんの心配もありません。
もっとも、骨盤の動きがどうも怪しい…ようですが。

技術的なことを。
まず主ボーンのみでモーションを作成します。
骨盤から上をFKで、足をIKで作成。
FBXでモーションを出力。
このシーンをベースにレンダリング用のシーンを作成。
このオブジェクトに演出用のボーンを追加セットアップ。
(Baji's Boneのフルセットアップを実行)
モーションの変更などは単にFBXをマージするだけ。

1400 〜 2000

ビールマンがパワーアップ
今回、あえて使いづらい業務用を使用した理由のひとつがこのビールマンスピンのポーズです。
3年前と比べ、あきらかにパワーアップ?しています。

そのため肩関節などが大変なことに。
現時点では主ボーンのみでモーションを作成していますので、これで正しいのかどうかはまだ分かりません。

理論的にはBaji's Boneの業務用では人体の実効関節角にはすべて対応するよう設計をしています。

肩関節でいえば、その形状は肩、ひじ、手首の位置を参照して関節を再現しています。
したがって、それらの位置関係さえ生理的に間違っていなければ大丈夫のはずです。でも、ものすごく、不安…。

1100 〜 1300
シンクロナイズド・スケーティング
部分修正しました。
まあ、こんな風に作成している訳ですが、これでも手がどちらをむいているかなんて、なかなか分かりません。

少しでも遠景になったら、もう脳内補間です。

まあ、モドキですから、笑って勘弁。

800 〜 1400
こりゃあ大変だ。

適当にすまそうと考えていたのですが、品質とFBXを考え、業務用を使用しているのですが、今更ながら問題があることに…。(汗、汗)

ご存知のようにMBではルートが骨盤にあります。これでモーションを手付けすると、「歩く」という動作がとても大変なのです。

前回は一般用で、ヘソにルートがあり、さらに下の背骨はセミオートで作動するために非常に簡単に操作することができました。
しかし、こいつは大変です。MB用のボーン構成では手付け作業は自殺行為ですね。

正直、以前にも書きましたが、業務用はMBありきですので、アプリ上でのアニメーション製作には適してはいません。

130 〜 800
前回作成したノウハウがあるので一週間もあれば全部できるかな、など思いながらまずは
導線作成

まずはセットアップ。
3年の歳月で、なんと浅田選手、身長がぐんと伸び、163cm。
手足を長くしました。

それにしても彼女、とてもスラリとして胴も短く、スリムに見えるのですが、なんと体重は50kgもあるそうです。
さすがにトップアスリート、しっかり水に沈んでしまう体ですね。
モーションの映像はアナログ放送のものですので非常に写りが悪く、ところどころ見えません。その辺は想像力で…?

モーションデータUP  8月 10日

新聞の見出しに愕然
正直、このようなことをするつもりはなかったのですが、浅田選手がメダルを取った翌日の新聞を見て愕然としてしまいました。

出場さえ危ぶまれたオリンピックで本当に銀メダルを取ったにもかかわらず、「浅田、キムヨナに完敗」「悔し涙」「(表彰台で)目線も合わせず」などと、ネガティブで陰湿な見出しばかり。内容も苦労をねぎらうものではなく、失敗ばかりを強調。

ローカルですのでニュースソースは共同通信社だとは思いますが、世の中の人たちはこんな風に見ていたのかと、本当に驚きました。

それで急遽、応援ということでもありませんが、この動画を作成しようと思った訳です。

ところが、なんと週刊誌などでは表紙に「感動をありがとう」とか「浅田銀メダル」とか、浅田選手の笑顔が満載だったとのこと…。

まあ、せっかく始めましたので、しっかり最後までしようかと。
なにはともあれ、おめでとうございます。浅田選手。
それからシングル全選手、入賞。大変すばらしいと思います。併せておめでとうございます。(リード姉弟もかわいくてよかったですよ)

余談ですが、私は高橋選手のフリー「道」がもっとも好きです。